初めてのリフォーム・補修で失敗しないためには、リフォームの内容を明確にする必要があります。「ここだけは譲れない」というポイントを確認し、リフォームの優先順位を決めていきましょう。内容が決まったら次は業者選び。リフォームの目的に合った業者を選びたいものです。そして、業者が決まったら業者任せにするのでなく、提供される設計プランをしっかりチェックしましょう。
リフォーム・修繕の内容
満足するリフォーム・修繕のためには、どんな内容にするのか、あらかじめ明確にしておくことが大切です。家族でしっかり話し合って、リフォームの目的や必要性を確認しておきましょう。その際、生活をするうえで、不便や不満を感じる点を家族それぞれが挙げていくとよいでしょう。老朽化や傷み、故障箇所など目につきやすい部分のほか、暑さ・寒さ対策やバリアフリー対策、生活動線、収納なども考慮に入れてください。
また、リフォーム・修繕の必要性を客観的に知るためには、データも必要です。築年数やリフォーム・補修歴、増築したい場合は建ぺい率や容積率などのデータを揃えておきましょう。
予算内で最適なリフォームを行うためには、優先順位もポイント。一般的には、(1)老朽化や故障箇所の修繕、(2)家族全員が希望するリフォーム、(3)使用頻度の多い場所のリフォーム、という順位で進めるとよいでしょう。
リフォーム・修繕の業者
リフォーム・修繕の業者としては、リフォーム専門会社、大手建設会社、設計事務所、工務店など、様々なものがあります。それぞれの業者の特徴を理解したうえで、目的・必要性に合った業者を選ぶとよいでしょう。
- 地域に密着した家づくりの専門家。相談から施工まで一貫して請け負うケースが多く、アフターサービスも充実しています。施工費用は比較的安価。地域のつながりがしっかりしているので、コミュニケーションが取りやすいというメリットもあります。
- 大手ということで、ブランド力と総合力が魅力です。しかし、実際の工事は下請け会社に回すことが多いため、意思疎通がうまくいかない場合もあります。中間マージンが発生する分、施工費用も高め。
- デザインにこだわりのある方にはおすすめ。一般的なリフォームとは異なる、オンリーワンデザインのリフォームが可能です。ただし、事務所の数は多くはないので、好みに合った事務所を探すのが難しいかもしれません。また、高額な設計料が発生することもあります。設計のみを行う事務所の場合、お客様自身で施工業者を選定しなければならない場合もあります。
- 専門業者であるがゆえに相談から施工まで一人の担当者が最後まで面倒をみてくれる場合が多く安心です。ある程度お任せで依頼でき、施工費用も比較的安価。ただし、会社によって、技術レベルやアフターサービスの内容などに差が出る場合もあります。
- 特定メーカーの商品で部分的なリフォームを行いたい場合、自社製品のみで施工できるため、コストを抑えることができます。ただし、それ以外の部分の施工に関しては下請け会社に回すことが多く、家全体のリフォームを行う場合にはコストがかさんでしまうこともあります。
失敗しないためのポイント
リフォーム・修繕は決して安い買い物ではありません。業者に相談をしてみると、基本設計、実施設計など、勝手にどんどん進めていってしまうこともあります。
納得いくリフォームを行うためにも、プランニングのそれぞれの段階で、チェックポイントを確認しておきましょう。
業者との打ち合わせの後に、最初に提示されるのが「基本設計」です。プランの中にご自分の希望がきちんと反映されているか、しっかり確認しておいてください。基本設計に問題がなければ「実施設計」。この段階では、実際に工事をする図面が作成されます。図面には細かい情報が盛り込まれているために、読み取れなかったり、わかりづらい箇所があったりするかもしれません。不安を抱えたまま施工を依頼することのないように、納得いくまで確認しておきましょう。
プランの中に曖昧な部分があると、見積もりもはっきりせず、施工後にトラブルになってしまうこともあります。面倒に思われるかもしれませんが、細部まできっちり担当者と打ち合わせ行い、プランの決定は入念にしてください。